情報工学コース

高い信頼性と性能を持つ
コンピュータシステムの実現を目指す

Computer Science
情報工学コース

コンピュータシステムを構成する基礎技術を体系的に学び、知能ロボット、ビッグデータ科学、耐災害情報通信技術、医療情報処理など最先端システムの構築に挑戦します。

自動車や飛行機のエンジン制御、家電製品、携帯電話からインターネット上での電子商取引にいたるまで、コンピュータは今や世の中のあらゆるシステムに組み込まれています。そのような社会基盤の中枢を担うコンピュータシステムは、高セキュリティでありながら、常に正しく高速に動作することが求められます。例えば、IC カードを使えば、1秒にも満たないタッチで、安全に買い物を行うことができます。そのような少し前には「夢」だった技術が続々と実現されています。

情報工学コースでは、ハードウェア、ソフトウェアなど、コンピュータシステムを構築する基礎技術を体系的に学びます。さらに、習得した技術を活用し、知能ロボット、ビッグデータ科学、情報通信技術、医療情報処理、画像・音・言語メディア情報処理など、高い信頼性と性能が求められる最先端システムの構築に挑戦します。

Pick Up

ここに注目!!

東北大学工学部電気情報物理工学科の情報工学コースは、情報とコンピュータに関する最先端知識を学び、情報工学・情報科学さらには数学の知見を駆使して、新しいソフトウェア技術、これまでにはないような革新的なコンピュータ、そして人間とコンピュータの新しい関係を研究し、創っていく場です。

ビッグデータ時代を迎えて、情報科学の重要性、情報工学の研究者・技術者の活躍フィールドは大きく拡大しています。ウェブを地球規模で解析して社会動向を読み取る自然言語処理や、人間のDNAや遺伝子情報を解析する生命情報科学など、情報工学・情報科学は社会のあらゆる活動を支え、より良いものに変えていく力を持っています。

本コースでは、災害に強い情報通信、暗号・情報セキュリティなど社会基盤を支える技術の研究から、人工知能や機械学習、人間の視覚や聴覚システムに関する研究、さらには人間の脳活動の信号で直接機械を動かすブレイン・マシン・インターフェースに関する研究といったものまで、多岐に渡る情報工学の研究に取り組んでいます。

研究キーワード

  • 人工知能
  • 知能ロボット
  • ビッグデータ科学
  • 情報セキュリティ
  • 耐災害情報通信技術
  • ヒューマンインターフェース
  • 3次元インタラクション
  • ソフトウェア科学
  • 並列・分散処理
  • ネットワークデザイン
  • 脳型コンピュータ
  • 生命情報
  • 確率的情報処理
  • 画像・音・言語情報処理

Introduction of laboratory

学生による研究室紹介

LABORATORY01

カスタムスーパーコンピューティングが拓く
ビッグデータ応用

Y.Oさん
Y.O さん 大学院工学研究科
情報基礎科学専攻

近年、私たちの生活を豊かにするために、ウェブサイトデータ、IoTセンサーデータ、医療データなどのビッグデータの活用がさまざまな分野で望まれています。私たちの研究室ではビッグデータ分析や大規模計算をより高速に、より効率よく行う知的コンピューティングシステムの研究・開発に取り組んでいます。

私は特にFPGAという新しいタイプの集積回路を用いたシステムの研究を行っています。FPGAは回路を自由に再構成できるため、低消費電力かつコンパクトなカスタムスーパーコンピュータを実現できる可能性を秘めています。研究にはハードウェアから応用アルゴリズムまで幅広い知識を学ぶ必要があり、大変なこともありますが、熱心に指導してくださる先生方や気軽に意見交換ができるメンバー、そして最新の開発環境のもと、充実した研究生活を送っています。

Y.Oさん
LABORATORY02

言葉がわかる
コンピューター自然言語処理が切り拓く未来

K.Wさん
K.W さん 大学院工学研究科
システム情報科学専攻

皆さんはスマートフォンの対話エージェントや、Web検索、外国語翻訳など、言語を扱うシステムを普段から使っていると思います。しかし、これらのシステムは本当に言葉の意味を理解している訳ではありません。もしこれが実現できたならば、SFのように知能を持ったコンピュータとのコミュニケーションが可能になり、様々な場面で活用されるでしょう。私達はそんな未来を描きながら「言葉を理解するコンピュータ」を実現する研究に取り組んでいます。

私はこの中でも歌詞の意味を解析する研究に取り組んでいます。コンピュータが歌詞の内容を理解することで、ヒット曲の傾向分析や、作詞の支援、歌詞の自動創作など、音楽を取り巻く環境を大きく変えることができるかもしれません。解決すべき問題や学ぶべき専門知識はたくさんありますが、未来に可能性がある研究に取り組むのは本当に楽しく、日々充実した研究生活を送っています。

K.Wさん
LABORATORY03

アルゴリズムが支える社会システム
―理論的アプローチによる情報処理の高速化

H.Mさん
H.M さん 大学院工学研究科
システム情報科学専攻

コンピュータシステムの高速化には、高い信頼性を維持したままソフトウェアを高速化することが重要であり、その鍵となるのが理論保証された効率的な「アルゴリズム」の開発です。アルゴリズムとは問題を解く手法のことで、プログラムのレシピとも言えます。本研究室では、実社会からモデル化された様々な問題に対して、数学的なアプローチを用いてアルゴリズムの開発を行っています。例えば私は、ネットワークのデータ送信経路を、サービスを停止せずに再構成するためのアルゴリズムを研究しています。アルゴリズムを数学的な視点から研究していると、実社会の問題を解くアルゴリズムと、身近なパズルゲームを解くアルゴリズムに意外な共通点を見出すことがあります。そんな驚きを研究室のメンバーと共有しながら、毎日楽しく研究を行っています。

H.Mさん
LABORATORY04

日常生活をより豊かにする
人間調和型情報通信システムを目指して

M.Hさん
M.H さん 大学院工学研究科
応用情報科学専攻

私たちは様々な通信機器やネットワークに囲まれて生活していますが、大規模化・複雑化した情報通信システムでは、ユーザがこれらの恩恵を十分に受けているとは言い難いです。そこで私たちの研究室では、人とITが調和して、ユーザがより自然にITの恩恵を受けられる「人間調和型情報通信システム」を目指し、ネットワーク管理技術や画像処理・センサによる認識技術から応用まで、様々な研究を行っています。私はその中で、ユーザが移動しながらでも快適に通信を継続できるネットワーク基盤技術に関する研究を、SDNという新しい技術を使って行っています。

研究室は、先生方や研究室の先輩、後輩と気兼ねなく有益な意見交換を行える環境です。研究を進める中で困難に直面することもありますが、様々な知識や能力を身につけることができ、充実した研究生活を送っています。

M.Hさん